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Media Spiral【めでぃあすぱいらる】
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ソーシャルメディアやスマートデバイスの普及によって、生活者の情報接触行動はより複雑化し、全体像を把握することが大変困難になっている。そこで、メディア環境研究所では、メディア・コンテンツの「送り手・受け手」と「情報取得機会」という2 つの視点から、生活者のメディア行動を、「フロー」「ストック」「サーチ」「ソーシャル」の4つに分類し、分析を行った。

最も注目すべき点は「ソーシャル型のメディア行動には偶然接触の要素が強い」ことにある。ソーシャルメディアでは、友人や企業などの最新の情報が常に生活者の元に流れ込む。ネットの世界でも生活者が自ら特に探すことなく、たまたまリアルタイムの情報に出くわすといった現象が、ソーシャルメディアの普及によって頻繁に起きているのだ。

ここにマスメディアとソーシャルメディアの関係を読み解くヒントがある。双方に共通する偶然接触の要素を活かし、視聴者/読者/参加者の相互送客を意識的に設計することが、接触時間としては飽和傾向にあるメディア・コンテンツビジネスのチャンスにつながると言えよう。メディア環境研究所では、このビジネス設計のコンセプトを「Media Spiral(メディアスパイラル)」と位置付けている。

加藤 薫 メディア環境研究所

※執筆者の部署名は、執筆時のものであり現在の情報と異なる場合があります。

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