「キャリジョ研」レポートVOL.4 あなたはどのタイプ?キャリジョクラスター分析

働く女性にもいろんな歴史や世代があるという話が前回でしたが、今回はその続き。キャリジョのクラスター分析だ。働く女性1000名にアンケートを実施し、仕事意識や消費意識、結婚意識などのデータを分析したところ、キャリジョの7つのタイプが浮かびあがった。(調査実施:2014年10月。調査方法:インターネット調査。調査対象者:7大都市在住の20~30代の有職女性1000名)

◆7つのキャリジョクラスター

はたして7つのタイプのクラスターがどんな人なのか。
その特徴について、本人が自己紹介をしていると想像して読んでみてください。

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私の生活の中心は仕事。仕事はやりがいが大事です。世のため人のために働きたいし、成し遂げたいことがあるから、その道のスペシャリストになるべく情熱を注いでます。キャリアアップはしたいし、勉強も好きです。メールのやりとりで済ませるよりも、ちゃんと人と会話をして仕事をしたい方です。賢く生活したいんで、むやみに浪費しない堅実派です。男性の好みは誠実&真面目な人。パートナーと対等な関係を築きたいです。とはいえ、結婚のことは焦ってません、なぜなら仕事が恋人ですから。

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仕事とプライベートのどちらも全力投球してます。平日も休日もがんばって充実した生活を送りたいです。社会に属してこそ自分の成長やプライベートの充実につながるから、専業主婦願望はありません。習い事、資格、健康、美容にどんどん投資しますし、デートも女子会も新しい体験ができる場所をどんどん開拓したいです。恋愛は自分からがんばりますし、彼とは対等な関係でいたいですね。交友関係は広い方で、誰とも友達になれますし、コネクションづくりに余念はないです。スマホから雑誌からクチコミまでいろんなメディアを駆使して情報を吸収します。ポジティブ思考ってよく言われますね(笑)。

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みんなが憧れるようなイケてるキラキラした仕事がしたいんです!ライフスタイルそのものがイケてるってみんなに思われたいし。情報交換と人脈作りが趣味ってくらい、交友関係は広く浅くで、イケてる友達とパーティとかイベントをやりますね。男性も、みんなが憧れるような安定感・学歴・家柄も重視します。ファッションはプチプラでトレンドっぽくしたいですね。新しいアプリやSNSもどんどん使いますよ!みんなで盛り上がってる写真をSNSに投稿して、たくさんの人から「いいね!」が欲しいんです!。

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仕事にはあまり興味がないな。ステータスのある男性と結婚することがゴールです。会社は知名度が大事。仕事は嫌いじゃないけど、早く結婚して専業主婦になるか、仕事をペースダウンしたいな。友達とLINEですごく連絡をとってます。周りからの自分がどう思われているか気になって、気遣いしすぎて疲れているかも。今は実家住まいでパラサイト。住宅のお金を浮かせてファッション・美容・グルメ・婚活に使いたいな。結婚はぶっちゃけ世間体重視。女子会の会話と言えば、恋愛がらみや仕事の愚痴や悩み。男性にはモテたい。でも女の子には嫌われたくない。私って内面臆病女子なのかも。

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仕事はラクな方がいいに決まってるっしょ。それより結婚して早く専業主婦になりたいな。古風?そうかな?それが普通のコトじゃん?友達は気の合う仲間がいればそれで良し。地元の友達と狭く深く。贅沢は敵だから、ファッションも美容もお金をかけないです。プチプラとか無料サンプルとかで、流行に遅れてない感じになればそれでいいや。結婚は女性の最大の幸せっしょ。イケメンで優しい人が理想だな~。

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仕事より趣味やプライベートが大事です。総合職でバリバリ働くより、自分の好きなことをマイペースに楽しみたいんです。1人でも楽しめる性格なんで。誰かに束縛されたくないです。仕事は生活費や趣味のためって割り切ってます。今のまま堅実に生きたいんで、結婚やファッションはそこまで興味はないです。共通の趣味の友達がいれば十分ですね。一緒にいて楽な友達がいれば、それでいいや。

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仕事は生活のための手段ですし、やりたいことも特にないです。趣味といえるものもなく、時々気になったものに手を出してみる程度です。SNS?あまり使わないです。人と話すのはどうも苦手です。結婚相手は、強いていえば私より年収が高い人かな。いつか結婚して会社やめたいけど、外に出て行くのは苦手です。日々とくになにも考えずに過ごしてます。

 

◆7つのクラスターができるまで

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1990年代の「キャリアウーマン」は進化して、2000年代に「バリキャリ」となった。そこから「プロキャリ」に進化した種類もあれば、仕事だけでなくプライベートも充実させた「モーキャリ」。

2000年代にモテの一時代を築いた「エビちゃんOL」は、現在は「乗っキャリ」に進化。

2000年代に、フリーランス、カリスマ店員、おしゃP、ノマド、サロネーゼなど新しい働き方を開発した種類は、「キラキャリ」として進化した。

 

◆クラスターをマーケティング目線でみると

情報拡散の狙い目は「キラキャリ」と「モーキャリ」。情報発信をしてくれる。

新商品の受容性があるかをチェックするなら「乗っキャリ」と「ちょいキャリ」に調査しよう。世の中のフォロワーとして意見をくれる。

商品開発をするなら、賢くてやりがいを感じてくれる「プロキャリ」と「モーキャリ」。
きっと的確なアドバイスをくれる。

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マーケティングに活用するとすると、たとえばアルコールは、それぞれのクラスターはどんな飲み方をするのだろうか。
クラスターによって飲み方も楽しみ方もそれぞれ。
もし、7つのクラスターの女性たちが集う飲み会があったのなら、こんな会話が聞けそうだ。

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さて、7つのタイプは掴めただろうか。
キャリジョだって人それぞれ。モチベーションもライフスタイルも全く異なる女性たちなのだ。
あなたが担当する商品やサービスは、どのクラスターと相性が良いだろうか。
どのクラスターを巻き込むといい企画になるだろうか。
キャリジョたちを敵に回すのも、味方につけるのも、あなたの腕次第だ。

 

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キャリジョ研って?
「働く女性(キャリア女性)」をテーマに、博報堂および博報堂DYメディアパートナーズの女性マーケッター、女性メディアプロデューサーが有志で集まった社内プロジェクト。女性のトレンドを集めてのインサイト分析や、有識者ヒアリング、座談会ならぬ女子会での定性調査、インターネットによる定量調査、クラスター調査などから「働く女性」を徹底的に分析。その成果を社内外のナレッジとして共有し、日々のマーケティング業務やメディアプラニング業務に生かしている。

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プロフィール
瀧川千智(たきがわちさと)
雑誌局 業務推進部
兼メディア環境研究所研究員

2005年博報堂入社。マーケティング職を8年経験したのち、博報堂DYメディアパートナーズの雑誌局へ異動。現在は博報堂DYメディアパートナーズの「メディア環境研究所」も複属。女性プロジェクト「キャリジョ研」のメンバー。好きな科目は日本史、好きな食べ物は漬け物、好きなニュースは芸能情報。

次回VOL.5では、キャリジョ研メンバーによる座談会の様子をレポートします。
ご期待ください!↓

<座談会の様子>

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