2016年8月、博報堂DYグループCSRレポート2016が発行されました。
本レポートでは、博報堂DYグループ社員一人ひとりが独自に取り組む積極的なCSRアクションを「Advanced CSR」として紹介しています。「Advanced CSR」は博報堂DYグループの社員一人ひとりが自らの仕事を見つめなおし、それぞれが持っているナレッジやスキルを活かしながら進めていく活動です。「自分の仕事は社会的責任を果たせているか?」、「もっと社会のためにできることはないか?」と主体的に考え、生活者、社会の渦の中に飛び込み、新たな渦をつくりだし、動かしていくことによって生まれるソーシャルアクションで、今回は83件の事例を紹介しています。本連載ではその中から、博報堂DYメディアパートナーズ及び関連会社の事例をピックアップしてご紹介していきます。

支持を得て拡大し続ける「妊婦手帳」「育児手帳」                    ~博報堂DYグループ「CSRレポート2016」より~

妊婦さんや育児中のママの不安を解消したい

「妊婦手帳」「育児手帳」は、医師や専門家が監修した妊娠・育児関連情報を配信し、妊娠期・育児期の不安を解消するスマートフォンアプリです。

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「妊婦手帳」は博報堂DYメディアパートナーズが株式会社NTTドコモと共同開発し、妊婦向けラーニングサービスとして2013年12月11日より提供を開始しました。
妊婦の知識不足からくる不安や悩みを解消し、自己学習や自己管理をサポートすることを目的としています。 このアプリの最大の特長は、医療機関と連携し、情報を提供している点です。開発の2年間、メンバーの一員としてNTT東日本関東病院産婦人科の杉田主任医長に参加いただき、医療現場の声を深く取り入れた開発スキームを実現しました。通院している病院からアドバイスが届く『赤ちゃんのためにしてほしいこと』、毎日の体重や気分などを記録できる『体調マイデータ』、毎日の赤ちゃんの様子がわかる『Today’s Baby』、産科医・専門家監修の妊娠期ごとの『この時期に多いQ&A』、『今週のおすすめレシピ』、『お役立ち情報』など、妊娠週数に合わせて届くコンテンツが盛りだくさんです。

「育児手帳」は博報堂DYメディアパートナーズが2014年11月27日より提供を開始しました。
医師や専門家が監修した育児関連情報を月齢に合わせて配信しています。事前に子どもの生年月日を登録しておくことで、子どもの成長のタイミングに合わせたコラム『This Week’s Baby』、『この時期に多いQ&A』、子どもの「できた!」を撮りためて見返せる『子育てレコード』、『お役立ち情報』など、子育てのアドバイスを配信し、3歳までの育児期間の疑問や不安を軽減することを目指しています。

このように、病院の先生とママをつなぐサービスとして両アプリで累計40万ダウンロード、全国約350の病院と提携し、妊娠期・育児期を通して活躍するアプリとなっています。

経験や思いがグローバルにも届いたことを実感

また直近では国際的な広告祭「Cannes Lions」と並行して行われる、ヘルスケア領域に特化したフェスティバル「Lions Health」で博報堂DYメディアパートナーズ設立以来、初めてセミナーを実施。内容は妊婦向けアプリ『妊婦手帳』をテーマにした、”How Media is Re-writing the Motherfood Manual“。初日の1番目の講演にも関わらず、立ち見が出るほどの観客が集まり、講演後にはインド、ポーランド、ブルガリアなど各国の人々からビジネスモデル等に関する質問があがりました。私たちの経験や思いがグローバルでも確実に観客に届いていると実感したことは、言葉にできないほど嬉しいもので、社会における自分たちのサービスの価値を再認識する機会となりました。

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すべては産まれてくる赤ちゃんの笑顔のために

サービスを提供する際、常に大切にしているのは『生活者発想』です。私自身、30歳既婚女性として、とにかく “ユーザーにとって良いもの”であることと、自分の家族や親しい人に「妊婦手帳・育児手帳というとても便利なアプリをつくっています」と胸をはって言い切れるサービスづくりを心がけています。その結果生み出されるサービスは、妊婦さんや育児中のママの不安払拭はもちろんのこと、ステークホルダーである病院、協賛社すべてがWin-Win-Winになることも大切にしています。2018年度には妊婦・育児中のママの2人に1人が利用するアプリを目指し、今年度も引き続き、新しいサービスの開発などの取り組みに挑戦します。「すべては産まれてくる赤ちゃんの笑顔のために」という、プロジェクトに参加した医師の言葉を胸に、今後も活動を拡げて行きたいと思っています。

 

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プロフィール
成井 沙織
メディア・コンテンツクリエイティブセンター
ビジネスプロデュース部 ビジネスディベロップメントプラナー

2008年 出版・広告会社に入社後、不動産・結婚情報誌の法人営業、メンバーのマネジメント経験を経て、2015年11月に博報堂DYメディアパートナーズへ入社。以降、妊婦手帳・育児手帳アプリのプロデューサーとして事業拡大(ユーザー数、提携病院数、協賛社数拡大)のために既婚女性ならではの視点で企画・営業・広告制作・広報と幅広い業務を担当。既存事業に加え、新規アプリの企画や新規事業の検討も行う。プライベートでは犬と甥っ子をこよなく愛す。
(執筆者の部署名は、執筆時のものであり現在の情報と異なる場合があります。)

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