コラム
データドリブン
テレビCMとインターネット広告の統合プラニングを加速させる、Handy Marketingの最新ソリューション
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2016年4月に博報堂DYメディアパートナーズ、ヤフー株式会社、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社(以下DAC)の3社で、データマーケティングの発展を目的とし、マーケティングソリューションおよび関連サービスを研究・開発する「株式会社Handy Marketing」を共同で設立しました。1年間の研究・開発の成果として、2017年3月から本格的にソリューション提供が始まっております。以前の号で、Yahoo! JAPANの分析データを活用した新しいソリューションである「Handy Market Analyzer®(ハンディ・マーケットアナライザ)」の開発背景をご紹介しましたが、今号では4月10日にリリース致しました「Yahoo!メディアオーディエンスパネル」と「Handy Media Planner(ハンディ・メディア・プラナー)」についてご紹介します。

■開発背景

Handy Marketingでは昨年の設立当初より、各社のデータ・ノウハウを活用し、特にテレビCMとインターネット広告の統合プランニングに寄与するソリューションが生み出せないか検討してまいりました。博報堂DYグループには、「Cross Media HAAP(クロス・メディア・ハープ)」や「TVCross Simulator(テレビクロス・シミュレーター)」など、既にテレビCMとインターネット広告のクロスメディアプラニングに活用可能なツールは存在しますが、インターネットを中心に、生活者を取り巻くメディア環境はスピーディーに変化しています。主流となるWEBサービスが、半年後には大きく様変わりすることも珍しくありません。その変化のスピードに対応するメディアプランニングソリューションが求められていると感じておりました。そこでYahoo! JAPANとともに新たに開発したのが「Yahoo!メディアオーディエンスパネル」と「Handy Media Planner(ハンディ・メディア・プラナー)」です。

■テレビ実視聴データとYahoo! JAPANの行動データが紐づく調査パネル「Yahoo!メディアオーディエンスパネル」

「Yahoo!メディアオーディエンスパネル」は、関東・関西に居住する約8,000人の調査モニターの24時間365日のテレビ実視聴データとYahoo! JAPANサイトの行動データを紐づけたYahoo! JAPANの調査パネルです。同パネルをすれば、テレビCMとインターネット広告接触データに、Yahoo! JAPANが保有する検索等の膨大なアクチュアルデータとマッチングさせることが可能です。これにより、テレビCMとインターネット広告接触状況と、行動喚起や意識の関係を、より多様なアクチュアルデータをもとに可視化することが出来るようになります。

図1 Yahoo!メディアオーディエンスパネル イメージ
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■テレビCMとインターネット広告のクロスメディア・プラニング・ツール「Handy Media Planner」

次に「Handy Media Planner」についてですが、テレビCM と PC・モバイルのインターネット広告を組み合わせた最適な出稿パターンを提示することが可能なクロスメディア・プラニング・ツールです。「Handy Media Planner」には、先ほどの「Yahoo!メディアオーディエンスパネル」の広告接触データと、複数業種を対象に実施したテレビCMおよびインターネット広告の広告効果データが活用されています。リーチや認知、態度変容など複数の指標に応じて、テレビCMとインターネット広告の広告効果を最大化する最適出稿配分を算出します。また、広告効果の詳細(同一予算において、テレビCM単体での場合と、テレビCMとインターネット広告を組み合わせた場合での広告効果の比較など)を検証することも可能です。

図2 Handy Media Planner 概要図
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図3 Handy Media Planner画面イメージ
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「Handy Media Planner」が従来のシミュレーターと異なる点は、「Yahoo!メディアオーディエンスパネル」から得られるデータを逐次取得し、常に最新データを元にシミュレーションできる点にあります。また、今後の課題にはなりますが、Yahoo! JAPANが保有する膨大なアクチュアルデータを活用し、例えばオンライン行動特性を加味したシミュレーションの実現も期待ができます。
「Handy Media Planner」は今年7月に正式ローンチし、これまでのシミュレーターと同様、社内ツールとして皆様にお使い頂けるようになります。インターネット広告に関しては、まずはYahoo! JAPANが提供するPC・モバイルトップ面のプレミアム広告枠が対象になりますが、順次対象メニューは増やしていく予定であり、機能面においても更なるアップデートを検討しております。ぜひ、ご利用ください!

大堀 益弘 Handy Marketing 代表取締役社長

1988年博報堂入社。ラジオメディアを担当した後、2010年よりインターネットメディアを担当し、フィーチャーフォン、スマートフォン、PCとデジタルメディア全般を担当。TV Cross simulatorの開発推進を担当した後、2016年、博報堂DYメディアパートナーズ・Yahoo! JAPAN・DAC3社にて(株)Handy Marketing設立し、TV×デジタルのソリューション開発を推進中。

※執筆者の部署名は、執筆時のものであり現在の情報と異なる場合があります。

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