コラム
メディアガイド2015
購買動線メディアとして進化を続ける日本のアウトドアメディア
COLUMNS

街や移動手段、生活者を取り巻く環境とともに変化するメディア

2020年東京オリンピックに向け、大型商業施設の開業、北陸新幹線や上野東京ラインの開業など、首都圏を中心とした都市開発・輸送インフラの大規模な変革が進められています。

人の集まる場所・人の流れに沿ってデザインされるメディアであるがゆえんですが、アウトドアメディア(ODM)の歴史はこれまでも、そしてこれからも、こうした街や移動手段の変化とともにあります。

また、スマートフォン所有者の増加など、生活者を取り巻くデジタル環境も変化の途にあり、生活者に対するメッセージの届け方も多様化しています。

例えば、駅→街→商業施設の動線に沿って広告訴求することで購買行動に繋げることが期待できますが、最近ではスマートフォンを活用した“O2O2O※”施策も登場するなど、ODMは“購買動線メディア”としての役割を強化させつつあります。

また、ODMは視覚・聴覚だけでなく五感をフルに活用させて訴求ができる唯一のメディアですが、時代と空間の変化に寄り添い、生活者に未知の体験と驚きと提供する施策も数多く登場しています。

※ ODM(Outdoor media) to Online to Offlineの略。交通広告や屋外広告など、アウトドア領域で接触するメディアからインターネット、そして実店舗へと誘導して商品購入を促す施策。

交通広告は日本の文化のひとつ

グローバルな視点で見た時、日本のODMの特徴のひとつとして“交通広告”が挙げられます。海外では、車社会のため屋外看板が主流で、映画はレジャーシーンで高い地位にあるためシネアドも活発です。

これらは日本でも等しく盛んに活用されるメディアですが、交通広告は日本の文化といっても過言ではないほど、独自の進化を遂げています。新宿駅は世界一の乗降客数を誇り、世界の駅乗降客数をランキング別に見ても日本が上位を独占するなど、日本の鉄道の発達ぶりは世界的に見ても目を見張るものがあります。

交通広告は私たちの生活の中ではすっかり馴染んでいますが、外国人が日本に来て驚く文化のひとつのようです。なお、通勤・通学時間におけるメディア接触が高いというのも特徴で、テレビと併用して広告展開することで高いシナジー効果が期待されています。

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デジタルサイネージの拡大が示唆する未来

ODM領域においてデジタルサイネージは目まぐるしい速さで拡大しています。広告スペースがデジタル化されたJR山手線新型車両(E235系)導入の話は、業界内で大きな話題を生みました。

駅サイネージも年々増加傾向にあり最近では4K対応の高解像度サイネージも登場しています。また商業施設のイオンモールにおいても、購買動線上に縦型サイネージの設置が進むなど、購買により近い場でのメディアも進出しています。

サイネージの活用方法として、単一映像を繰り返し放映するというものから、紫外線指数や熱中症指数などのコンテンツとの連動放映や、朝・昼・晩での時間帯別放映、またARやキネクトなどの技術を使ってインタラクティブな体験を提供するなど、サイネージの特性を生かした、生活者により深く届くコミュニケーションが実施されています。

こうした外部情報との連動性、リアルタイム性は今後も追求され続けると思います。気象情報、時事情報、交通情報など、アウトドア領域において、生活者の周囲には膨大な情報があふれています。

生活者を取り巻く外部情報と広告表現を紐づけ、よりタイムリーに発信することで、“その場・その瞬間で最適なコミュニケーション”が可能となります。例えば、“雨が降っているエリアと晴れているエリアで広告表現を変える”、“いま話題のニュースに合わせて広告表現を変える”といった施策も、今後十分に考えられます。

単一メッセージを継続的に訴求するという手法から、生活者の“広告接触環境”に応じて最適な広告表現を配信する手法へ、サイネージの拡大はそんな未来へと繋がっているのかもしれません

AdverTimes「メディアガイド2015」リレーコラムより転載

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吉川 誠 アウトドアメディア局 交通メディア部

2013年博報堂DYメディアパートナーズ入社。入社以来、アウトドアメディアにおけるメディアバイイング、メディアプラニング、メディアプロデュースなどを通して、マーケティングコミュニケーション課題に対して最適なソリューションを提供。現在に至る。

※執筆者の部署名は、執筆時のものであり現在の情報と異なる場合があります。

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