コラム
メディアガイド2016
ボーダーレス化するインターネット広告ビジネス
COLUMNS

「デジタル」は全メディアビジネス担当者の共通テーマ

インターネット広告ビジネスの「今」ということであれば、まず流行りの動画広告を思い浮かべる方も多いでしょう。私は「TVCross Simulator」という、テレビCMと動画広告のクロスメディアソリューションの開発を推進している立場でもあるので、ここは動画広告について筆を進めたいところですが、今回はやめておきます。なぜならば、本コラムの他メディアの回をお読みいただいている方はお分かりの通り、テレビ広告ビジネス担当者のいずれも、既に動画広告を取り上げているからです。

このリレーコラムでは構成上、テレビタイム、テレビスポット、ラジオ、新聞、雑誌、インターネット、アウトドアメディアと、メディアごとに記事が区分されていますが、いずれのメディア担当者も、担当するメディアの最新トピックスとして、デジタル領域での最新動向に言及しています。実際に我々博報堂DYグループにおいては、テレビ担当者がテレビCMに合わせて動画広告を提案することも珍しくなくなりましたし、雑誌広告の担当者は、もはや当たり前のようにインターネット広告を雑誌プラニングに組み合わせています。

これまでは、「この広告であれば、このメディア担当部門へ」と、営業担当者が相談先に迷うこともなかったわけですが、あらゆるメディアがデジタルシフトしている中、インターネット広告は、どのメディア部門でも守備範囲となっています。

これこそが私が感じている、インターネット広告ビジネスの「今」です。つまり、もはやネット広告は、デジタル担当者が専門的に取り扱うものではなく、全広告ビジネス担当者の共通テーマとなっています。こうした中、私が現在所属しております博報堂DYデジタルは、「デジタルプラニング・デジタルプロデュースを担当する部門」という立場に止まらず、他部門のデジタルシフトを推進し、情報差異を埋める役割を担っています。また、各メディア部門が保持する媒体社とのリレーションシップという資産を共有しながら、クロスメディア視点での新たなソリューション開発、広告商品開発を進める動きも社内では徐々に生まれていますが、その女房役を担うのも、我々の新たな使命だと理解しています。

広告会社のメディア部門とマーケティング部門が急接近

また、メディア部門同士の連携だけではありません。マーケティング部門と密に連携することも増えてきました。かつてはマーケティング部門とメディア部門は、そこに所属する人種も異なり、組織的には完全に分断されていた節がありました。しかし、今では両者の距離は急速に縮まっています。

データを軸に、メディアサービスの付加価値を高めること、マーケティングサービスの付加価値を高めること、そのどちらをも実現させる新種のオーディエンス分析手法やターゲティング広告配信は、マーケティングとメディアの視点が融合したことの賜物です。さらに、今後はクリエイティブ系部門との連携も増えてきそうです。多様化するメディアフォーマットやターゲティング手法に合わせたクリエイティブの在り方など、互いの部門が連携することで知見を増やさなくてはならないという課題意識は、より高まっています。

このように、博報堂DYグループ全社のデジタルシフトの推進、他部門との連携を進めていく上で、組織に求められるケイパビリティもまた変わってきていると感じております。デジタル領域の専門的なナレッジを有する人材はもちろんこと、マスとデジタルに精通した人材、さらにはマーケティング領域との橋渡しができる人材など、他部門とのシナジー効果を最大化し得る統合人材が活躍できる環境が益々広がっています。博報堂DYデジタルと聞くと、デジタル「だけ」に特化した専門会社と思われるかもしれませんが、もはや我々のデジタル業務領域は、ボーダーレス化しているのです。

 ◆AdverTimes「メディアガイド2016」リレーコラムより転載

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小柴 優 博報堂DYデジタル

※執筆者の部署名は、執筆時のものであり現在の情報と異なる場合があります。

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