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データマーケティング実行にあたって重要なこと
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データマーケティング リレーコラムVOL.1

進化するデータマーケティングにとって重要な事は何か?データドリブンビジネス開発センター データマネジメントプラットフォーム部の若手メンバーがリレー形式で分かり易く説明していく連載コラムがスタートします。第一回は馬島久直が、データマーケティング実践の基礎となる考え方やプロセスについて語ります。

■初めに:デジタルデータの活用は特殊なことか?

ご存知の通り企業のマーケティングで活用できるデータが急速に拡大しています。例えば、クライアントの顧客関連データ(属性や商品購買状況等)やオウンドメディア接触データ、博報堂DYグループが保有する生活者DMPのデータや媒体社の保有するメディア接触データなどです。これらのデジタルデータをマーケティングにフル活用しているケースはまだ少ないのが現状です。調査データやメディア出稿データ等はプラニングに積極活用するけれども、いざデジタルデータとなると「良く分からないけど難しそう」、「特殊な技能がないと扱えないものなんでしょう」といったイメージが先行して尻込みしてしまうケースもあるのではないでしょうか。
デジタルデータは本当に特殊なものなのでしょうか?
私個人は、リサーチデータをはじめとするこれまで扱ってきたデータと何ら変わらないものと考えています。もちろんデータの量が膨大であったり、扱うのにスキルが必要だったりと多少の制約はありますが、適切な扱い方さえ覚えてしまえばプラニング上で大きな武器となります。

今回は私がデータマーケティングのプラニングを行う上で普段気をつけている点をお伝えさせていただきます。

■データ活用時の心構え:「クライアントのビジネス成果への貢献を考え続ける」

プラニングにデータを活用する際にはSQL(データベース内のデータを加工・集計する際のデータベース言語)等のスキル習得に加えて、心構えとしていくつか気をつけなくてはいけない点もあります。
根底となる最も重要な視点は、
「クライアントのビジネス成果というゴールから目を離さない」こと。
データの分析やプラニングはあくまでもクライアントが自社のビジネス成果を向上させるためのものですので、分析の結果どの程度ビジネス成果が向上するのかを意識しなくてはなりません。そこがぶれてしまうと何のための分析か分からなくなります。
もう少し細かな視点として、例えば以下の様な点が留意すべき点も重要です。
いずれも私自身が常に自分に言い聞かせながらプラニングを行っている項目です。

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データが豊富だと、あれこれ色々な種類の分析や複雑な解析を試してしまうことがあります。極端なケースでは、分析すること、特に専門性の高い分析をすることが目的になってしまうことも稀に見受けられます。クライアントが求めているのは「難解な分析」ではなく「ビジネス上の成果」ですので、そのために必要なデータを選定し、必要な分析をすることが重要です。時としてそれは非常にシンプルな分析かもしれません。あくまでも多くのデータを使うことが正ではないということです。

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デジタルデータは強力な武器にもなりえますが、マーケティングプラニング上はあくまでも1つのパーツとして扱うべきです。デジタルデータに閉じた世界でプラニングをしてもマーケティングやビジネスの全体像を捉えきれません。メディア出稿データやリサーチデータと組み合わせることで初めてマーケットの全体像を捉えることが可能になり、単体で活用する何倍もの効果を見込めます。デジタルデータでできることと、それだけではできないことを正しく認識することがとても重要です。

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デジタルデータの扱いや異なるデータの連携はそれなりの手間を要することが多いですが、実際よりも簡単にできると思われていることが多いです。クライアントのデータと博報堂DYグループのデータ連携やクライアント内の複数部署のデータ連携等、会社や組織をまたぐ場合は特に精緻な設計が必要になります。そもそもクライアントが保有するデータは必ずしもマーケティングでの活用を目的として集められているとは限りません。デジタルデータの分析はプラニング上の唯一の方法ではありません。データ分析によって得られる成果がデータ連携や分析にかかる工数に対して充分なインパクトがない場合は、そもそも分析内容自体を見直す必要があります。

■データマーケティングのプラニングの進め方

データ分析からプラニングまで以下の様なプロセスで進めています。通常のマーケティングプラニングと進め方自体は変わりませんが、どのようなデータがあって、それによって何ができるのか、どのような手法で効果をトレースできるのかといった設計が重要になります。

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■まとめ

データマーケティングの実践に向けて基礎の基礎となる考え方やプロセスについて書かせていただきました。
デジタルデータを活用することは手段であり目的ではありません。
どのようなデータがあればマーケティングが高度化し、ビジネス成果が向上するか、今まで分からなかったことが分かるようになるのかをイメージすることが第一歩になります。
初めはとっつきにくさを感じることもあるかもしれませんが、小さい活用から始めていくことが重要です。
少しでも多くの方がデジタルデータをマーケティングに活用できるようになればと思っています。

次回はクライアントと向き合う立場から、データマーケティングの具体的なノウハウに関して説明をさせていただきます。

■関連情報
【Vol.2】「データの価値化」に挑戦する

馬島 久直 データドリブンビジネス開発センター

2006年博報堂入社。営業にてマス・Webのメディアプラニングの仕事に従事。2010年からマーケティングプラナーとして通信、金融、自動車等のクライアントでマーケティング戦略のプラニングや、デジタル領域の戦略・施策プラニング、PDCA運用の経験を積む。2015年に現在のDMP部に異動し、データマーケティング領域の業務を担当。DMPを活用したマーケティング高度化やクライアント課題解決のためのソリューション開発を行う。

※執筆者の部署名は、執筆時のものであり現在の情報と異なる場合があります。

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